2021-02-17 ■ 短歌 まだ見ぬ青を切り取ったようなその瞳 二千年先も我は忘れず 堅実に地を蹴り舞うその背中から 人にも翼があることを知る 背中から翼が剥がれ落ちる時 僕らは星のひとつになれる 海水をしょっぱいと言う それだけ ただそれだけも言えないぼくら ほんとうの さいわいは壁の向こうだと 語るあなたの目の黄金色 (進撃の巨人)
2021-02-17 ■ 短歌 旅人に林檎の在処をたずねれば あにおとうととなりし日を指す 触れてはいけない星に触れたね あの日の罰をまだ覚えてる ありがとう私を覚えていてくれて 透明な日々に色がついた日 守りたかった守るべきだと 一人では何もできない子供が嫌で なにもかも終わった後にも星は光り 蠍の灰を抱きしめ生きる (輪るピングドラム)
2021-02-17 ■ 短歌 にんげんと寸分たがわぬ輪郭で眠った兄の犬歯をなぞる 春の雨がやさしくぼくらを包み込む 永遠にあにを 失った日に あの日見たとがった犬歯のまぼろしは 幼いあにの歌うアヴェ・マリア 境界のステンドグラスに反射して あにの瞳は青く輝く (青の祓魔師)