死んだ後ばけものをつくる仲間にしてよ わたしの骨を一本あげる

たまらなく耳をふさいでも鳴り止まぬ潮騒 生まれる前からずっと

海べりの女の人のまぼろしを 見て見ぬふりして大人になるの

冷え切った手足ばかりが赤くなり 骨はいつまでも白白と光る

生きるのがイヤ 嫌 厭 海の底にもまだ土がある

汚れてる 体が汚れてる気がして 骨になる夢を幾度も見る

 

(狂骨の夢)